乳牛の寿命についての考え方
酪農を詳しく知らない人から乳牛の寿命について聞かれることがあります。
その時は適当に10年くらいと答えたりしているのですが、実際はわからないんです。
乳牛を老衰で亡くなるまで飼った事がないから。
業界の常識的には、乳牛はたくさん牛乳を出すと病気になったりするから寿命が短くなると考えられてるようです。
でも実際はそんな事ありません。
正直長く飼おうと思えば、老衰まで飼えると思います。
ただ、飼わないだけです。
それは経営的にプラスにはならず、マイナスにしかならないからです。
めおとファームでは5産、6産になると肉として出す事を考えます。
分娩した後にどうするか決めます。
6産以上になると泌乳能力も低下してきます、そして病気になるリスクも高まります。
ウチの環境的に、その年齢が丁度いいのかなと感じています。
私は牛が病気になっている姿を見るのが好きではありません。
牛たちは常に健康的で生き生きしていてほしいと願っていますし、その為の努力も日々しています。
ウチの牛は肉に出ていく時も元気な状態の事が多いです。
家畜商さんにも、まだまだ飼えそうじゃんと言われたりもします。
そんな元気な状態の牛たちを送り出すのはツライ気持ちもあるのですが、ボロボロになった牛を見送るよりもずっといいと思っています。
病気がちでツライ思いをしながら長生きするよりも、短くても不安のない状態で生きられた方がいい。
私のエゴかもしれませんが、今はそれでいいと思っています。