酪農の仕事

めおとファームの酪農日記

2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧

3月3回目の乳質検査の結果

私の地域では月に3回ランダムに乳質検査があります。 目的は質の良い牛乳が搾れているかどうかを確認する為にあります。 特に重要な項目は体細胞数と細菌数。 健康な乳牛から衛生的に牛乳が搾られているかのバロメーターになるものです。 これらの数値が高い…

がんちゃん、お疲れ様でした!

今朝牛舎に行ったらスタッフから、 「がんちゃん死んでました・・・」 と言われました。 最初何を言っているのかわからず、「はっ⁉︎」という感じで事態を飲み込めませんでした。 冷静になり、理解した時は「まじかよ〜!」という気持ちになりました。 分娩後…

逆子はつらいよ・・・

がんちゃん無事に分娩しました。 予想通り大きなF1の男の子でした。 父親は「勝吾」なので高く値がつくのではないかと思います。 ただ、今はコロナウイルスの影響で価格が下がっているのでどうなるでしょうか。 いや〜、それにしてもまた逆子でした。 確認し…

分娩間近は要注意

昨日は分娩前の体温について書きましたが、昨夜ようやく体温が下がりました。 一安心ですが、体温が下がったという事は今日産むということです。 今の状態からだと早くてもお昼すぎ、遅くても今日中には産む感じです。 こうやって分娩が明確にわかるようにな…

分娩は体温で予想する

牛の分娩予定日は決まっているのですが、その通りに分娩するとは限りません。 早く生まれる事もあれば、遅れる事もあります。 写真の牛は「がんちゃん」で、次で3産目の子です。 分娩予定日は3月25日なので、ちょっと遅れています。 牛は分娩前日に体温が0.5…

和牛券は酪農に関係あるの?

コロナウイルスの影響で多くの業界が打撃を受けていますね。 酪農も地域によっては乳価が下がるという話も聞こえてきます。 私の地域は平和ボケしているので、未だにそういう話は聞こえてきません。 きっと現実になって始めて慌て始めるんだと思います。 た…

イーストカルチャー給与開始

本日からナスアグリサービスさんのイーストカルチャーの給与を始めました。 イーストカルチャーはいわゆる生菌材の一種の様なものです。 効果としてはルーメン微生物を増加させ、飼料の消化率をUPすることで、牛にとって良い効果を与えてくれます。 一般的に…

酪農家のお休み事情

今日はお休みの日です。 しかしコロナウイルスの影響で出かけるにも出かけられず、どうしたものか。 子ども達も家にばかりいてフラストレーションも溜まってきているので、なんとか発散させなくては。 めおとファームは定期的にお休みがあります。 スタッフ…

チモシーが新しくなりました

めおとファームは粗飼料も購入しています。 牛たちに与えているのはチモシーとアルファルファ。 どちらも牛乳生産に欠かすことのできないもので、牛たちの健康にも関わってきます。 出来るだけ良質な乾草を購入するようにしているのですが、いつも思い通りの…

牛舎の清掃も酪農家の仕事

前にも書きましたが酪農の現場はとても汚れやすいです。 牛の糞尿に飼料のホコリなど汚れる原因はたくさんあるので、牛舎を衛生的に管理するには努力が必要です。 しかし酪農家は毎日の餌やりや搾乳、牛の健康管理などやる事がたくさんです。 牛舎をキレイに…

定期的な繁殖検診の意味

めおとファームでは月2回ほど定期的に繁殖検診を行なっています。 繁殖検診では妊娠鑑定、分娩後2か月目のフレッシュチェック、未受胎牛を獣医さんに診てもらいます。 今回の結果は妊娠鑑定6頭中5頭妊娠で、その内3頭はET和牛でした。 3頭のET和牛はPGから受…

牛舎のマセン棒を改造してみた

めおとファームはつなぎ牛舎ですので、牛床の快適性は牛乳生産にも大きく関わってきます。 私が就農した頃は牛舎を作った時に付けたであろう、ただの木のマセン棒でした。 しかし牛群改良が進むにつれて牛も大きくなり、マセン棒が小さくなりコブを作る牛が…

酪農は3K職業なの?

職業の中には3Kというものがありますよね。 3Kとは「きつい」「きたない」「きけん」の略。 主に肉体労働系の仕事を指すようです。 酪農は3Kなのか? 1.「きつい」 う〜ん、仕事に慣れてしまえばきついとは感じないかも。 今は機械化が進んでいるので、重労…

乳牛の皮膚病にはフルメトリン

めおとファームでは乳牛の皮膚病の治療にフルメトリン液をつかっています。 以前はバイチコールを使っていたのですが、こちらの方が安いと紹介されたのです。 乳牛は尾根のあたりが皮膚病になりやすいです。 どうやら動物に特有の外部寄生虫が原因のようで、…

子牛2頭出荷の結果は?

今日はF1♂とH♂の2頭を出荷しました。 いつも家畜商の方にお願いして持っていってもらうのですが、事前にコロナウイルスの影響で値段が落ちているという話を聞いていました。 2頭とも良く育っていて、安い値段だと嫌だなぁ〜と思いながらも覚悟して出荷しまし…

クラスター事業で新しいミルカーを導入予定

今年度もクラスター事業という補助事業があり、新しいミルカーを導入する計画を立てました。 毎年何らかの設備投資はしていたのですが、今年度は特に投資予定はなかったので考えた結果ミルカーにしました。 今使っているミルカーは私が就農する前の20年前に…

子牛の離乳について

生後約3か月の子牛。 めおとファーム子牛の哺乳期間は約3か月です。 子牛の発育によっては多少前後しますが、だいたいこれくらいです。 生まれてから約1週間は親牛の牛乳、その後は粉ミルクに変わります。 生まれてから2か月までは朝晩で1キロの粉ミルク。 …

乳牛が役目を終える時

この牛は「デル」という名前です。 前回ET(受精卵移植)をしたのですが、残念ながら着床しなかったようで出血がありました。 デルは現在4産目で個人的に好きな牛なので、まだ産んでもらいたいのですが、先日2分房乳房炎になってしまいました。 前産の時も乳房…

ホルスタイン×ブラウンスイスの2代目

めおとファームは全ての牛が自家育成です。 改良に関してはその時の牛群を見てコンセプトを決めています。 そんな中でも遊び心を持とうと、以前にホルスタインにブラウンスイスをAIした事があります。 人間でも室伏浩二さんやダルビッシュ有さん、八村塁さん…

酪農の労働時間の実際

酪農をしていると人に話すと「大変だね〜」なんて言われる事が多いのですが、そんな事はありません。 労働環境、労働時間については個々の酪農家で違うと思うので、今回はめおとファームについて話します。 めおとファームは牛の餌を作っていません。 全て購…

新型コロナウイルスによる酪農の被害

新型コロナウィルスによって多くの産業が被害を受けていますね。 私も酪農という事業をしているので、周りからコロナの被害はないの?と聞かれる事があります。 今の所は直接的な被害はありません。 牛乳もいつもと同じように出荷されていきます。 学校給食…

めおとファームについて

めおとファームの簡単な紹介をします。 めおとファームは新潟県の新発田市にあります。 飼育頭数は経産牛約70頭、育成牛約50頭ほど飼っています。 育成牛に関しては分娩する直前まで岩手県にある育成牧場に預けているので、実質飼っているのは70頭ほどです。…

自己紹介

めおとファーム はじめまして! 新潟県で酪農をしている牛飼いといいます。 農場名は「めおとファーム」で乳牛を60頭ほど飼って、毎日牛乳を搾っています。 このブログでは、めおとファームの毎日の仕事や牛たちについて。 また、酪農の仕事についても書いて…